カナダのハリファクスでワーホリしているこぼれ雨でござる。
今回はひっさびさに現地おでかけシリーズになる。
語るはハリファクス夏の風物詩「Haifax Jazz Festival(ハリファクス・ジャズフェスティバル)」にござる。
相変わらず記事の内容は真夏のものになるが、気にせず読んで下され。
Halifax Jazz Festivalとは

正式名称「TD Haifax Jazz Festival(TDハリファクス・ジャズフェスティバル)」とは、ハリファクス夏の風物詩の一つでござる。
ハリファクスと言えばのどかな港町のイメージが強いが、街の至るところで見かける壁画を始めとして芸術との馴染み深い。
その芸術の一つが音楽で、「Discover Halifax(地元の公式サイト)」で取り上げられるほどでござる。
大西洋岸地域では最大の夏の祭典と言われており、毎年7月の二週末(九夜・八日間)にわたり開催される。
来場者はもちろん、出演者やボランティアまで多くの人が集う、ハリファクスの主要イベントになっている。
「ジャズフェスティバル」ではあるが、ラテンやR&Bなど、ジャズを中心に幅広い音楽を味わうことができる。
催しもライブコンサートだけでなく、教育プログラムや参加型ワークショップ、トークショーなどもある。
演奏はプロだけでなく、アマチュアも数多く参加している。
プロアーティストは地元出身のであることが多く、地元の主要イベントたる所以を感じることができる。
演奏場所も様々で、基本的にはTD main stage、The Light House Arts Center、The Carleton、Hydrostone Park、Gottingen Street、Argyle Streetなどが主要開催地となるのだが、パブや大学も使われる。
特に、Argyle Street 一画の店では頻繁に演奏会が行われており、かつては有名ミュージシャンが訪れたという逸話持ちの店もあるんだとか。
店の多くはパブで、残念ながらお酒を嗜まない拙者は未だ訪れたことはないのだが、音楽やお酒に興味のある人にとっては最高の聖地になるだろう。
で、みなさん気になるであろう参加費だが、有料パスや個別公演チケットが販売される一方、日中常に多数の無料プログラムが提供されている。
当時の拙者は無職の身だったので、当然のように無料イベントに限定して参加してきたでござる。
一部有料イベントは深夜にまたがる

無職だったのでタダイベ限定的な書き方をしたが、有料イベントを避けた理由はもう一つある。
一部の有料イベントは夜遅くまで続き、長いものでは深夜にまたがるのだ。
ハリファクスのこの時期は日没が夜9時前で、明るい時間が長く続く。
ゆえに、なんとなく安全そうな雰囲気はあるが、夜は夜。
特に女性の方は帰りの交通手段があるかを調べ、徹底的に安全を確保した上で深夜イベントに参加してほしい。
また、夜ライブの一部はGottingen Streetという地域で開催されているのだが、この地区はちょっぴり危ない。
今となってはかなり治安がよくなった(と言われている)が、かつては犯罪多発地域であり、今でもホームレスや薬中、もしかしたらアル中、で明らかに様子のおかしい人がたくさん路上に寝そべっている。
繰り返しにはなるが、どうしても夜のイベントに参加したい人は安全を確保し、自己責任で赴かれよ。
拙者は夜遅くまで起きていられないこと、夜出歩くことに不安を感じていること、大勢の人・大音量・激しく点滅する光演出が苦手、ということで有料イベントの一部である夜ライブには一切参加しなかった。
参加したイベント

さて、ここからは実際に参加してみた感想を軽くお伝えしていく。
拙者が参加したのは四日間で計4つのイベント。
サックス奏者Christine Jensenを中心としたジャズセッションおよびトークショー。
プロベーシストCarl Mayotte の演奏付きトークショー。
この二つはどちらも中央図書館のホールで開催された。
他には、プロギタリストBill Frisell のトークイベント。
こちらはハリファクス対岸のダートマスにある、Nova Scotia Community Collegeという大学の Ivanyキャンパスで行われた。
最後は観光名所 Water FrontにあるTDメインステージでアマチュアバンドや歌手による野外ライブ。
1組につき40分程度の演奏が間に10分休憩を挟んで夕方前まで続く。
夜からは有料ライブ用のステージになるので、チケットを持っている人以外は入ることができなくなる。
実際に席に座って最後まで聴いたのは4つのイベントだけだったが、道中で公園や道端を使った路上ライブを観ることもあった。
会場から会場までの移動の際に時間が余っていれば、ルートの組み方次第でより多くの演奏を隙間時間に楽しむことができる。
拙者個人としては、ジャズ演奏を求めて参加したのだが、これが案外トークショーが面白かった。
多忙なコンサートスケジュールの裏話やコロナ禍での苦労話、自分のポジションの楽器が不憫な話など、なかなか興味深い話が繰り広げられた。
観客からの質問にも時間いっぱいい答えてくれて、サービス精神旺盛でござった。
無料という要素もあり、「ジャズなんて全然馴染みない」という人でも気軽に楽しみやすいのではなかろうか。
ポイント

最後に、今後このHalifax Jazz Fetsivalへの参加を考えている人にお伝えしておきたいポイントがある。
熱中症に注意
邪馬台国暮らしの人には耳タコだろうが、まずは熱中症に注意でござる。
イベント期間中の最高気温は28℃で、湿気大国日本の民としたら大したことがないと思うかもしれない。
しかし、それ以上に日差しが強い!
というか痛い!
肌の弱い人は通気性を確保した上で長袖を着用した方がいい。
ちなみに拙者は夏のハリファクスで日光アレルギーに苦しめられました。
(※そこそこグロい画像が出てくるので『日光アレルギー』で検索の際は覚悟してくだされ)
特に近年では異常気象も相まって、時折「Heat Wave(熱波)」というのが襲ってくる。
これは警報が出るレベルのもので、実際に夜になっても気温が下がらず眠ることができない。
熱波については、カナダワーホリを予定するできるだけ多くの人に界隈に知っておいてもらいたいので、別途記事を作成中でござる。
現地のカナディアン曰く、「カナダが夏の避暑地だったのはもう過去の話」だそう。
「カナダ=涼しい」などと油断せずに、水分と塩分を補給しながら参加してくだされ。
本当にヤバいと思ったら途中で切り上げて帰宅することも考えるように!
会場の場所がちゃんと書かれていないことも
数日間および数か所にまたがって開催されるこの音楽祭。
公式HPや紙パンフなどにタイムテーブルや会場の場所が記載されている。
のだが、情報があまりに雑すぎる。
例えば、拙者が参加した図書館イベント。
「中央図書館にて」としか書かれておらず、ホールの名前や何階にあるかも分からない。
結局、その場にいた図書館スタッフに教えてもらった。
また、NSCC大学での講演も同様で、大学なんて棟も階も部屋もたくさんあるのに「NSCC Ivany Campus」としか書かれていなかった。
「建物の場所だけ書いて、詳細は何も書いていない」というのは実はこれが初めてではない。
カナダ生活のあらゆる場面で遭遇することだと、暮らし始めて分かった。
拙者の本音としては「なぜそれくらいの情報をちゃんと載せないのだろう」「人に来てもらう気があるのか」「さすがに手を抜きすぎ」とイライラしているのが本音でござる。
文化が違うから、と頭では割り切っているのだが、こういう事態に遭遇する度にウンザリしている。
Halifax Jazz Festivalに限らず何らかのイベントに参加予定の人は、「カナダでは情報をまともに記載しない」ということを念頭において行動した方がよい。
アマチュアの演奏レベルは微妙
あんまり盛り下がること書きたくないのだが、正直言ってアマチュアの演奏レベルは微妙でござる。
「そりゃプロじゃないんやから当然やろ」
という声が聞こえてきそうでござる。
想像の5倍は下手だとお伝えしておこう……。
別にHalifax Jazz Festivalに限ったことではないのだが、何かのイベント事で披露される演奏はクオリティが低いと感じることが多いカナダ生活。
たぶん拙者が日本人だからこう思うのかもしれない。
日本ってちょっとしたお遊戯会でも狂ったように練習してくるやん?
見苦しいものはお出しできない精神というやつ。
カナダがそうなのか、日本以外の国はみんなそうなのかは分からぬ。
が、少なくともここハリファクスでは、「どんなクオリティでも気にしない」「楽しむことが大切」「出来具合で他人を判断なんてしない」「行動しただけで価値がある」といった空気感でござる。
文化の違いはさておき、「人前に出るなら最低限のクオリティを」と厳しめの感覚の人は、無料イベントの中でもプロのものだけを選ぶか、いっそのこと有料イベントのみ参加にすることを推奨する。
おわり
以上、ハリファクスの夏イベント「Halifax Jazz Festival」の感想でござった。
プロアマ問わず生演奏を無料で楽しめる、なかなか有意義な時間でござった。
芸術文化に定評のあるハリファクスらしい、地元感あふれるイベントだったのではないかと思う。
くどいようだが、避暑地とはいえここ数年のカナダの夏はかなり暑くなっている。
参加を考えている人は熱中症対策をしっかり頼むぞい。
ここまで読んでくれてありがとう。


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